- 社員のモチベーション管理で困っている
- チームビルディングの進め方や効果が上手くイメージできない
上記のようなお悩みを持つ人事やマーケティング担当者の方も多いのではないでしょうか。社員のモチベーション管理には、インナーブランディングとチームビルディングの組み合わせが効果的です。
インナーブランディングとは、自社の企業理念やブランド価値などを社内に浸透させるために行う施策を指します。
チームビルディングとは、スキルや能力を最大限活かして目標達成できるチームを作り上げる取り組みを指します。
本記事ではチームビルディングをインナーブランディングに組み込むメリットや効果、具体的な方法などを解説します。それぞれのポイントを押さえることで、より効果的な取り組みができるようになり、大きな成果の実現につながるでしょう。
インナーブランディングとチームビルディングの相関関係
インナーブランディングは社内に企業理念やブランド価値などを浸透させるための施策です。
そしてチームビルディングは、メンバーが能力や経験を最大限発揮できるようなチームを作り上げるための取り組みです。
インナーブランディングによって企業理念が浸透すれば、チームメンバーが理念を共有します。仲間同士が同じ理念を持つため、自然と同じ目標を目指すようになるでしょう。
結果としてチームワークの向上や強いチームの実現、そして企業全体の業績向上につながるのです。
このようにインナーブランディングとチームビルディングには強い相関関係があります。
そんな2つの施策について、それぞれ詳しく解説します。
インナーブランディングの定義
インナーブランディングは文字通り、社内に対して実施するブランディング施策です。
企業理念や自社の価値観を社内に浸透させ、社員が同じ認識を持つことを目的とします。
インナーブランディングの主なメリットとして、以下の3点が挙げられます。
- 社員のモチベーションや満足度向上につながる:自社に対する理解が深まり自身の必要性や働く意味を実感できるため、モチベーションや満足度の向上につながるのです
- イノベーションが生まれやすくなる:組織全体に一体感が実現し相乗効果が発生する可能性が高まるため、イノベーションが生まれやすくなります
- 生産性の向上や業務効率化が期待できる:仕事に対する姿勢が変わり、熱意を持って取り組むようになるため、結果として生産性向上・業務効率化が可能です
インナーブランディングを促進する施策として、社内向け動画の作成・活用や社内イベントの開催など、さまざまな方法が存在します。
施策によって得られる効果や進め方が異なるため、ビジョンや企業形態に合わせた方法の実施が大切です。
チームビルディングとは
チームビルディングは、メンバー全員が能力を最大限に発揮できる相互作用のあるチームを作り上げるための取り組みです。チームとして活動することで、個人活動では難しい大きな目標を達成できる可能性があります。
しかしチームを構成するメンバーが優秀でも、チームにまとまりがない状態では個人で活動しているのと変わりません。メンバーが力を発揮しきれず、思うような効果が出ない恐れもあります。強いチームの実現には、個々のメンバーが力を最大限に発揮しつつ、メンバー同士が相互に作用し合う体制が必要です。
大きな目標を達成できるチームが増えれば、結果として企業全体の業績向上や目標達成にもつながります。
チームビルディングは、強い組織づくりのためにも欠かせない取り組みです。
チームビルディングのメリット
チームビルディングの主なメリットとして、以下の4点が挙げられます。
- コミュニケーションが活性化する
- モチベーションの向上
- イノベーション体質が生まれる
- 生産性の向上
これらはインナーブランディングのメリットとも共通する内容です。
したがって、インナーブランディングで理念が浸透した状態でチームビルディングをおこなうと、より大きな効果が期待できます。
紹介した4点のメリットについて、それぞれ詳しく解説します。
コミュニケーションが活性化する
チームビルディングは、コミュニケーションの活性化に効果的な方法です。
チームが弱い・チームとして機能しない原因のひとつに、コミュニケーション不足が挙げられます。コミュニケーションが足りなければスムーズな情報共有が伝達が行われず、チームとしての強みが生まれません。
これらの課題を解決するため、チームビルディングでは会話が必要な状況を生み出す施策を行います。最初は意図的で強制力がありますが、コミュニケーションの機会が増えるうちに、メンバー同士の相互理解が進みます。相手への興味が増す・信頼関係が構築されるため、いずれは自然にコミュニケーションが増えると期待できるのです。
ただしいくら会話促進の施策を行なっても、関係構築につながる土台がなければ、自然なコミュニケーションは生まれにくいです。
インナーブランディングで理念の共有というコミュニケーションの外枠を作り、チームビルディングで実行するという流れが効率的です。
モチベーションの向上
チームビルディングによって、モチベーションの向上も期待できます。
チームビルディングが進めば、メンバーがそれぞれ自身の力を発揮しやすい環境が整います。環境が整うことで自分の必要性や役割を認識しやすくなり、結果としてチームに貢献したいという気持ちが生まれるのです。
貢献したいという前向きな気持ちは、モチベーションの向上にもつながります。
前述したように、インナーブランディングによって自社への理解が深まることにも、モチベーション向上の効果があります。すなわち、インナーブランディングによって企業理念が浸透した状態でチームビルディングを行えば、さらなるモチベーション向上の効果が期待できるのです。
イノベーション体質が生まれる
イノベーション体質が生まれるのも、チームビルディングによって得られる大きなメリットです。メンバーがそれぞれ力を最大限発揮できるチームになれば、必然的にチーム全体の力も大きくなります。そしてチームビルディングが進むことでメンバー同士の相互理解が深まり、メンバー同士が影響を与え合う場面も多くなるでしょう。
そして最大限に発揮された力が相互に影響し合えば、新たな考え方や行動が生まれる可能性があります。
以上がチームビルディングによってイノベーション体質が生まれる理由です。
なお前述したように、インナーブランディングの促進にも同じメリットがあります。
チームビルディングは、インナーブランディングで生まれたイノベーション体質を実現する機会をもたらす取り組みでもあるのです。
生産性の向上
インナーブランディングのメリットとして、生産性の向上や業務効率化が期待できる点を紹介しました。
生産性の向上というメリットを具体的に実行するための施策がチームビルディングです。
インナーブランディングによって企業理念やビジョンが浸透すれば、仕事に対する姿勢が変わります。
しかし力を発揮できない環境では、せっかくの熱意を活かせず成果につながりません。インナーブランディングによる生産性の向上というメリットを活かすには、個々の人が力を発揮できる環境を整える必要があります。
チームビルディングが上手く進めば、チームのメンバーがそれぞれ能力を最大限に発揮できる環境になります。結果として生産性の向上が実現する可能性が高いのです。
チームビルディングは、インナーブランディングのメリットをより強化する効果が期待できる施策です。
チームビルディングのメリットを対象別に知る
チームビルディングは強いチーム作りのために実施する活動と解説しました。
しかし実際にはチームとして複数人を対象とするだけでなく、個人に焦点をあてたスモールマネジメントの効力も持ちます。そのためチームそのものだけでなく、階層別に異なる効果も期待できるのです。
チームビルディングのメリットについて、若手社員・中堅社員・管理職・経営層といった対象ごとに、それぞれ詳しく解説します。
若手社員には主体性のインプット
若手社員に対しては主体性のインプットが可能です。企業として成果を出すには、社員一人ひとりが能動的に行動する必要があります。しかし学校を卒業して会社に入ったからといって、社会人に必要な姿勢・考え方が自然にインプットされるわけではありません。
周囲のサポートや指導がなければ、受動的な姿勢が身についてしまい、能力を活かせない・伸ばせない恐れがあります。
チームビルディングの取り組みは主体性と協調性を持って力を発揮するべき場面が増えていきます。主体性が実感しやすくなるため、結果として社会人に必要な姿勢や考え方がインプットされていくのです。
中堅社員にはリーダースキルや変革力
社会人・組織の一員としてある程度の経験を積んだ中堅社員は、若手社員と管理職・経営層の間に立つ場面が増えていきます。そのため若手社員の頃と違い、リーダースキルや変革力が必要です。
チームビルディングは、メンバーが自身に求められる役割を自覚するよう促す取り組みでもあります。中堅社員に求められる役割のひとつは、若手社員と上層部の間に入って上手く橋渡しを行うことです。現場の若手社員をリーダーとして率いながら、上層部によって提示されたビジョンを実現するための変革力も必要となります。
これまで若手社員として扱われてきた社員に、いきなり中堅社員のスキルを求めるのは適切とはいえません。チームビルディングによって役割を明確化し、業務を通してリーダースキルや変革力を伸ばす必要があります。
管理職の育成
効率的・確実なチームビルディングのためには、チーム全体および個々のメンバーの適切な管理も必要です。チームビルディングの取り組みは高度な管理業務でもあり、管理職の育成につながります。メンバーが力を発揮できるようなチーム作りのためには、チームおよびメンバーの状況を把握したうえでの適切な指示や対応が必要です。
これらは現場で行う業務とは大きく異なり、急に会得できるものではありません。実務を通じて管理職に求められる知識や経験を積む必要があります。
チームビルディングで管理職に求められる役割は、企業全体における管理職の役割と共通する部分が大きいです。そのためチームビルディングは、管理職の育成にも貢献します。
経営層のビジョン発信力
チームビルディングとあわせてインナーブランディング促進の施策を行えば、自然と経営層のビジョン発信力も強まっていきます。
最初の方で、チームビルディングのためには、インナーブランディングによる企業理念やビジョンの浸透が必要と紹介しました。
そして企業理念・ビジョンの浸透には、経営層による積極的かつ効果的な発信が必要不可欠です。経営層情報発信力が強くないと、ビジョンが浸透する余地が生まれないといえます。効果的な発信の仕方は、社員の階層や状況によって異なります。
そのため経営層には、社員のフェーズに合わせた発信方法の工夫が必要です。
ビジョンを浸透させるために試行錯誤を繰り返すことで、自然と経営層の発信力が強まっていくでしょう。
チームビルディングをおこなうポイント
これまで解説したように、インナーブランディングとチームビルディングは、メリットや目的が非常に似ています。効率よく成果を出すためには、両者はそれぞれが独立しているわけではなく、並行して進めているという認識が必要です。
インナーブランディングで外枠を固めながら、チームビルディングで中を埋めていくイメージになります。
最後にインナーブランディング・チームビルディングの大きな効果につながる施策について解説します。
効果を増大させる有効な施策
チームビルディングに絶対的に必要な要件のひとつが、メンバー同士の相互理解です。
チームメンバーに対する理解が浅い状態では、一体感の実現や協力し合った行動はできません。そのためチームビルディングを行う際は、メンバー同士の相互理解を深めるための施策が必要です。
相互理解の前提条件として、企業理念の共有が挙げられます。同じ理念を有するという前提は、チームメンバーの相互理解を促すキッカケになります。
インナーブランディングによる企業理念の浸透は、チームビルディングを進める準備といえるでしょう。
「インナーブランディングの定義」で、インナーブランディングを促進する施策には、さまざまな方法があると解説しました。
なかでも企業理念の共有に特に有効な方法は動画です。
インナーブランディングの促進・企業理念の共有に動画の活用が効果的な理由を紹介します。
動画活用のメリットを知る
動画を活用する大きなメリットのひとつが、一度に伝えられる情報量が多い点です。
1分の動画で伝えられる情報量は、文字に換算すると180万語相当ともいわれています。
このように動画を活用すれば、短時間で多くの情報を伝えられるため、企業理念の確実な浸透につながります。
動画にはほかにも以下のようなメリットがあります。
- 一度に多くの人へアプローチできる
- 訴求力が強いため印象に残りやすい
- 作った動画を長く使い続けられる
動画はインナーブランディング促進の効果が大きいうえ、効率やコストの面でも優れている方法です。
クオリティの高い動画作成のために
クオリティの高い動画を作るには、高度な専門知識や技術が必要なため、自社での対応は困難です。しかし外部の専門業者に発注すれば、クオリティの高い動画の作成が可能になります。
高いクオリティの動画には、感情移入を促し、結果社員に理念を浸透させやすくなるでしょう。
プロに動画制作を依頼すれば、撮影から編集まで一貫して進めることが可能です。撮影や編集の準備など、専門的な知識が必要な作業も全て任せられます。
さらに広告映像で実績を有したプロなら、企画の立案から広告映像のノウハウを活かした動画を作成してくれます。
また内部の人間だけでは、視点が偏ってしまいがちなため、自社が持つ特有の魅力を把握しきれません。外部のサポートを借りれば、自社にはない視点から自社の魅力を発見してくれる可能性も高いです。
より効果的な動画にするため、課題整理から動画制作、納品までワンストップで対応できる会社に依頼するのがおすすめです。
インナーブランディングを検討される方へ
チームビルディングはコミュニケーションの活性化や生産性の向上など、さまざまなメリットが存在します。
そんなチームビルディングをより効果的に実施するには、前述したように、事前にインナーブランディングで企業理念等を浸透させることが大切です。
インナーブランディングの効果をスピーディーに得るには、効率的な方法を実施し、社員に確実に浸透させる必要があります。インナーブランディングの施策は自社で行うことも可能ですが、難しい部分はインナーブランディングに強い企業に相談してみるのもおすすめです。
一言でインナーブランディングのサポートが可能な企業といっても、コンサルが得意、イベントに強いなど、企業ごとに強みが異なります。自社の課題やステージに合わせて相談先を選定すると良いでしょう。
シースリーフィルムは、テレビCM制作を核として培ってきたアイデアやクリエイティブの力を応用し、インナーブランディングを目的とした映像やデジタル施作などにも取り組んでいます。社員へのコミュニケーションに映像を用いることで、エンゲージメントを高める効果が期待できるでしょう。
課題整理からコンテンツ制作までワンストップでサポートいたしますので、ぜひご相談ください。