コロナをきっかけに多くの企業・社会人の働き方が変化しました。テレワーク中心の働き方が拡がる中で、社内のコミュニケーションが希薄化していることを感じている方も多いのではないでしょうか?
コロナによって失われた会社の一体感を取り戻すためには、社内のコミュニケーションの在り方を見直す必要があります。そこで今、中小企業を中心に注目度が高まっているのがインナーブランディングの重要性です。
この記事では、アフターコロナの時代に向けたインナーブランディングの重要性や、具体的な方法について解説していきます。
ご自身の企業を今後より一層活性化させていくために、ぜひ参考にしてください。
時代が求めるインナーブランディングとは
インナーブランディングとは、自社の社員に向けておこなわれるブランディングのことです。企業のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)をメッセージとして社員に浸透させることにより、社員の想い・企業の想いを同じ方向に向けることを目的とします。
社員全員が企業の目指す方向性を理解・共感することで、企業全体の一体感が生まれ、社員には自社に対する帰属意識が生まれるのです。
インナーブランディングが生む効果
企業のMVVが社員に浸透することで、全員が同じ方向を見据えて自社の業務に取り組むことができます。社員はMVVを理解・共感することで、仕事に対する誇りが生まれ、自社へのロイヤリティーが高まるのです。
ロイヤリティーが高まった社員は、自社のMVVを体現しようとする自発的な行動が期待できます。その行動は顧客を喜ばせることに繋がり、結果的に業績も向上するでしょう。
また、企業全体にMVVが浸透することで従業員エンゲージメントも向上します。従業員エンゲージメントとは、企業と社員の信頼関係を指す言葉です。自社で働くことに対する誇り、会社との信頼関係が社員に芽生えることにより、社員の定着率の向上にも繋がります。
アウターブランディングへの相乗効果
インナーブランディングの対義語として、アウターブランディングという言葉があります。言葉のとおり社外に向けたブランディングです。社員に向けたインナーブランディングを浸透させることで、アウターブランディングへの相乗効果が期待できます。
インナーブランディングの効果で社員は自社の方向性やブランドとしての価値に理解を深め、自社への誇りが芽生えます。自社に価値を感じているからこそ、社外に対して積極的に自社の商品やサービス・企業としての在り方を自ら発信できるようになるのです。
自社への誇りを胸に働く社員の姿はブランドイメージをより魅力的なものとし、業績の向上にも直結します。また、ブランド発信力のある社員の姿は、採用活動にも良い影響を与えるでしょう。
このように、自社の社員に対してブランディングをおこなうことで、結果的に社外に対してもブランディング効果を発揮するのです。
コロナ禍を振り返ってみると
コロナの影響で、多くの方の私生活や仕事への取り組み方は一変しました。東京都中小企業診断士協会が発表した「特集 2021年を振り返る」によると、2021年3月の時点でコロナの影響が継続している中小企業は全体の7割にまで上っています。
- 売上高の低下
- 企業間取引の受注単価・受注量の低下
主に上記のような項目でコロナの打撃は如実に出ており、特にサービス業・娯楽業・宿泊業・飲食業などの業種へのダメージは深刻です。
コロナで失ったものとは
コロナ感染の蔓延を防ぐため、人流を抑えるために私達はさまざまな行動を制限されました。
その結果、前述したように数字的な影響が出たことはもちろん、テレワークの促進に伴って社内のコミュニケーションが希薄になった企業も多いでしょう。毎年恒例行事であった社内イベントが中止になった企業もあるはずです。
最低限仕事に必要なやりとりなどはテレワークでもまかなえるものの、心を通わせるコミュニケーションを取る機会が激減したことは、コロナによる最も大きな損失だといえるでしょう。
アフターコロナの時代に向けて、社内コミュニケーションの方法や在り方を見直し、企業としての一体感をいかに取り戻せるかが、今後の中小企業の大きな課題となるのです。
コロナで得た働き方の形
コロナの影響で働き方の形があることを、実感している方も多いのではないでしょうか?
前述したテレワークの推進は社員間のコミュニケーションの機会を奪ったというデメリットはありますが、通勤や出張などが現象し、オフィスの縮小などを実施し、コストの削減を実現した企業も多いはずです。
また、社員にとっても通勤が減ったことで、プライベートの時間が増えたというメリットもあります。家庭内のコミュニケーションの機会はコロナ前に比べて増えたという方も多いでしょう。
「おうち時間」という言葉が浸透したように、自宅での時間を有意義に過ごすための手段が増えました。外食が制限された反面でフードデリバリーが浸透するなど、コロナをきっかけに事業を拡大した企業もあります。
このように、コロナによって失ったものばかりではなく、得られたものも多く発見できます。これらの得られたものを今後どのように発展させていくかも、アフターコロナの時代に向けての鍵となるでしょう。
アフターコロナに向けた課題とは
今後コロナの影響がどのように変化していくかは、予測できない部分も多いです。収束に向かったかと思いきや一気に感染拡大する。そのようなことがこの2年もの間繰り返されてきました。withコロナの生活様式、そしてアフターコロナ時代に向けて、企業・個人は岐路に立たされています。今後の働き方や企業としての在り方、仕事との向き合い方などについて、あらためて考える必要があるのです。
コミュニケーション方法を見直す絶好のタイミング
テレワークの促進により、コロナ前に比べて社員間のコミュニケーションが希薄になった企業は多くあります。コミュニケーションの方法が慣れないオンライン中心になり、対面で接する機会が減ったことにより、仕事のパフォーマンスに影響が出ていることを実感している方も多いでしょう。
まさに今、アフターコロナに向けてコミュニケーションの方法を見直すべきタイミングといえます。
オンライン中心のコミュニケーションになったことにより、具体的には以下のような影響が起きていることが考えられます。
- 部下や後輩の育成に関わる機会の減少
- 同僚と助け合いながら仕事を進める機会の減少
- 他者の仕事の進め方から学びを得る機会の減少
- 他者からアドバイスをもらう機会の減少
- 他者の仕事内容や忙しさを知る機会の減少
- 自社において望ましい行動や考え方を知る機会の減少
このように、挙げだすとキリがありません。コロナの影響がいつまで続くかわからない今、オンライン中心のコミュニケーションの中でも、上記のような課題を解決できるコミュニケーションの方法が求められています。
薄れた一体感を取り戻す
テレワークの促進による最も大きな損失は「企業としての一体感の薄れ」ではないでしょうか。コロナ前は同じオフィス内で同僚や上司と直接関わりながら進めてきた仕事も、テレワークでは基本的に自宅で一人でおこないます。
自宅で一人で黙々と仕事を進めている中では、社員間で仕事への熱量や誇り、または仕事に関する悩みなどを共有し合うことは難しいでしょう。社員間で交流する機会の減少は、社員間の心の繋がりを弱め、企業としての一体感が薄れることに繋がってしまうのです。
企業としての一体感を取り戻すために、適切なコミュニケーションの方法を選択する必要があるのです。
アフターコロナに立ち向かうためのインナーブランディング
インナーブランディングの目的は「社員の想い・企業の想いを同じ方向に向けること」です。その結果、社員のロイヤリティ向上、従業員エンゲージメントの向上など、さまざまなメリットに結びつきます。コロナ禍の企業が抱えている問題点を改善するために、インナーブランディングは打ってつけの方法なのです。
コミュニケーションの回復を考える
インナーブランディングを通して、希薄化した社内のコミュニケーションを健全な状態に回復させる方向を目指します。
社内のコミュニケーションが健全に取れている状態とは、経営陣と社員の縦のライン・社員同士の横のラインにおいて、お互いの考え方や価値観がそれぞれ双方向に疎通できている状態だといえるでしょう。
縦ラインのコミュニケーションは社員へのMVVの浸透に繋がり、社員の理想的かつ自発的な行動をとることに繋がるでしょう。
横ラインのコミュニケーションは社員同士の意思の疎通を円滑にし、生産性の向上や仕事の成果に繋がるはずです。
アフターコロナに向けて、インナーブランディングを通してコミュニケーションの回復を考える必要があるのです。
一体感を取り戻し働き甲斐のある職場へ
企業の一体感とは、企業全体で目標や価値観を共有して企業全体が同じ方向を向いている状態を指します。企業全体に一体感が生まれることで、従業員エンゲージメントが高まり、社員は自社に誇りを感じながら働けるようになるはずです。
自社への誇り、自身の業務への誇りは、主体的な行動や生産性の向上、ひいては働き甲斐を感じられる状態へと繋がるでしょう。
従業員エンゲージメントが高まり、個々が働き甲斐を感じている企業は、理想的な人材育成や社員の定着率の向上も期待できます。
企業の一体感を生み出すためには、前述した縦ライン・横ラインのコミュニケーションが必要不可欠です。つまり、インナーブランディングによって生まれる健全なコミュニケーションが、企業の一体感に直結するのです。
効果的なインナーブランディングの施策
インナーブランディングの施策はいくつもの方法がありますが、ここでは社内のコミュニケーションを活性化させ、一体感を生み出すことに繋がる施策として、社内報を紹介します。
社内報は以前は紙媒体が主流でしたが、昨今の主流となりつつあるのがWeb社内報です。Web社内報を導入するメリットとして、以下のものが挙げられます。
- 社内の情報をスピード感をもって共有できる
- 読んだ人がコメントや「いいね!」を送信でき、双方向のコミュニケーションに繋がる
- オンライン上にバックナンバーが蓄積される
- 読了率などのデータをとれる
- 修正が容易にできる
- SNSや動画との連携ができる
テレワークが促進され、若者を中心に活字離れが進んでいるといわれている今、Web社内報はインナーブランディング施策として高い効果を期待できる手法なのです。
時間は待ってくれない|インナーブランディングを加速させるために
インナーブランディングのデメリットとして、効果が表れるまでに時間がかかるという点があります。MVVの浸透やロイヤリティの向上など何度も改善・実行を繰り返し、施策を投じる必要があるのです。
アフターコロナを見据えた今、効果が表れるまでの期間を無期限にする猶予はありません。インナーブランディングを加速させるために、最も即効性の高い手法を選ぶ必要があるでしょう。
そこでおすすめしたいのが情報発信に動画を用いたインナーブランディングです。静止画は文字の7倍、動画は文字の5,000倍の情報量があるといわれており、高い即効性が期待できます。
動画の豊かな情報量を活用する
動画の豊かな情報量によって生まれるメリットとして、文字だけでは伝えられない感情を伝えられる点が挙げられます。インナーブランディングによって「社員の想い・企業の想いを同じ方向に向ける」ためには、発信者の感情を受信者に伝え、受信者の心に訴えかける必要があります。
社長が文字情報だけで「頑張ろう」と伝えた場合と、動画を通して「頑張ろう」と伝えた場合を想像してみてください。動画では表情や声のトーン、身振り手振りなどの視覚情報・聴覚情報と一緒に「頑張ろう」の意味を伝えられます。
受け取り手側の心に訴えかける熱量が、文字情報のみの場合の何倍も大きいことは明らかでしょう。
動画を有効活用すれば、インナーブランディングをより加速させながら浸透させることが可能です。また、前述したWeb社内報は動画コンテンツとの相性も良く、併用して活用することをおすすめします。
外部業者も成功につながるパートナー
インナーブランディングを本気で浸透させるためには、作成するコンテンツの質を最大限に高める必要があります。ハリウッド映画がたくさんの人の感動を生み出すように、特に動画コンテンツはそのクオリティーの良し悪しによって、受け取り手側の印象は大きく変わるのです。
質の高い動画コンテンツを作成するためには、外の専門業者への外注を視野に入れた方がいいでしょう。質の高い動画を作成するには、それ相応の技術・知識が必要です。
動画作成と一言でいっても、シナリオ作成・撮影・編集などいくつかのプロセスがあります。長年動画の制作を行ってきた会社なら、それぞれのプロセスにおけるプロフェッショナルのネットワークがあり、それぞれのプロの技術を持ち寄って質の高い一本の動画を完成させてくれるのです。
インナーブランディングを促進するうえでの、心強いパートナーとなってくれるでしょう。
また、数分ほどの動画の作成でも、全ての工程を合わせると膨大な時間が掛かります。自社の社員が従来の業務と併行して動画を作成することは、あまり現実的ではないはずです。
インナーブランディングを加速させられる質の高い動画コンテンツを作成するためには、プロの業者への外注がベストな方法だといえます。
インナーブランディングを検討される方へ
コンサルが得意、イベントに強いなど、企業ごとに強みがあるので、課題やステージに合わせて相談先を選定すると良いでしょう。
シースリーフィルムは、テレビCM制作を核として培ってきたアイデアやクリエイティブの力を応用し、インナーブランディングを目的とした映像やデジタル施作などにも取り組んでいます。
社員へのコミュニケーションに映像を用いることで、エンゲージメントを高める効果が期待できます。
課題整理からコンテンツ制作までワンストップでサポートいたしますので、ぜひご相談ください。