組織開発を目的に|インナーブランディング手法で自律型組織を目指す

インナーブランディングとは

インナーブランディングを浸透させることができれば、社員が企業理念や方針を理解して組織全体が活性化します。しかしインナーブランディングを浸透させるのは、大変な時間と手間が掛かるのが現状です。思うような成果が得られず頭を抱えている担当者の方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事ではインナーブランディングの効率的な進め方に関して解説を行い、インナーブランディングと密接に関係している「組織開発」についても詳しく解説していきます。さらに組織開発がもたらす効果や方法も紹介します。
インナーブランディングによる組織の活性化と組織開発の関連性を十分に理解することでさらなる企業活動が促進され、さまざまな波及効果も期待できます。どうぞ最後までご熟読ください。

インナーブランディングとは

インナーブランディングとはインナーブランディングとは社内に向けておこなうブランディングであり、企業理念やブランド価値を浸透させる活動を指します。組織内で価値観の共有ができると、縦横の連携が良くなり企業活動の活性化につながります。また、企業活動活性化の派生効果として社員一人ひとりの環境変化への適応力が高まることが期待できます。 

インナーブランディングと組織開発の必要性

インナーブランディングをおこなう中に組織開発という目標を組み込むことは、社員一人ひとりが自分の考えや意思を業務に反映できる「自立型組織」を構築することになります。 業務の分業化が当たり前の組織の中で、全社員が共通の価値観や理念を持ち自分の業務に取り組みながら、他部署の業務に対して理解を持ち主体性のある連携行動が取れる組織を目指すことが求められています。

組織開発が注目されている

組織開発が注目されている会社の組織を活性化させるためのさまざまな支援や取り組みを「組織開発」と呼びます。組織開発は会社などの組織内で働く人同士の円滑なコミュニケーションが可能になり、業務効率の向上にも繋がります。
組織開発という言葉は1958年頃にアメリカで誕生し、欧米を中心に拡大したビジネス用語です。組織開発の手法は最初に組織内の問題・課題などの洗い出しをおこない、その後社員一人ひとりに問題や課題に対しての解決策を提案させて実際に実行に移します。
これらの観点から考慮すると組織開発の手法は組織により大きく異なり、さまざまな手法があるといえます。したがってそれぞれの企業や組織に適した組織開発を実施していくのが重要です。

時代の流れはダイバーシティ化

「ダイバーシティ」を日本語では「相違点」「多様性」などの意味を持ちます。ビジネスでは会社組織内にさまざまな特性(年齢・人種・国籍・ライフスタイル・働き方)を持った人が多く所属している状態を示す言葉として用いられる場合が多いです。また、企業内社員それぞれの価値観も多様化しており、その動きに伴い「ダイバーシティ」という言葉は注目を集めています。
最近では企業のビジネス関係やマネジメントの総称を「ダイバーシティマネジメント」や「ダイバーシティ経営」などと呼んでいます。
現在では多くの企業が組織内のそれぞれの人材の価値観の多様化などを尊重し、「違い」を活かしていくことで企業及び人材の成長を促しています。

今こそ企業に潜む影を知る:その1・企業のサイロ化

家畜の飼料、米や麦などの農産物をそれぞれ別にして貯蔵しておく容器のことを「サイロ」といいます。サイロの特徴はそれぞれの貯蔵部屋が混ざらないように独立しているのが特徴です。サイロ化とは各部門がきちんと独立し役目を果たしているが、壁があるのでお互いが連携できない「縦割り状態」になっていることを指します。
現在多くの企業で前述のような「企業のサイロ化」が問題視され、各部門同士の連携やお互いの業務に対する認識不足なども生じているのが現状です。サイロ化の原因はお互いのコミュニケーション不足などが多く、サイロ化が原因で部門間の連携が取れず業務効率が向上しない企業も多く見受けられます。

今こそ企業に潜む影を知る:その2・マイクロマネジメント

上司が部下の行動を細かくチェックし、細部に至るまで指示を出しすぎるマネジメントスタイルのことを「マイクロマネジメント」と呼びます。最近ではテレワークが広がったことが原因で、上司が部下を執拗に管理するというシーンが多く発生しています。マイクロマネジメントは指示・指導というよりはむしろ「行き過ぎた干渉」的な意味合いで使用されることが多いです。
適切な組織の運営のために適度なマネジメントは必要ですが、行き過ぎた管理・干渉をすればマイクロマネジメント状態に陥ってしまいます。新人などの指導の際にはマイクロマネジメントが必要な場合もありますが、一般的にマイクロマネジメントでいい効果は生まれません。その理由として、行き過ぎた仕事への干渉が部下のモチベーションを低下させたり、前向きな姿勢を損なわせてしまうからです。そしてマイクロマネジメントを継続すれば、最終的に組織全体のパフォーマンスを低下させる可能性があるので十分注意しましょう。

組織開発で作るべきは自律型組織

組織開発で作るべきは自律型組織「自立型組織」とは組織の構成メンバーが自分の意志・考えで自身の業務をこなし、遂行可能な状態を指します。最近では「自律分散型」である「ティ―ル組織」や「ホラクラシー組織」などの新しい組織形態が話題を集めています。
自律型組織を構築すれば、最初にリーダーが業務の目標や大まかな予定を明確にすると各メンバーが目標達成までの予定などを自発的に計画、実行していきます。さらに最終的な目標などもメンバー主催で考えているのであれば「ハイレベルな自律型組織」としての活動も可能です。このような観点から考慮すると、自律型組織を形成することでマネジメント主体の「管理型組織」からも十分脱却可能になります。

従来の管理型組織との違い

管理型組織とは組織の管理側のみに権力が集中し、下部社員が意見を出しにくい組織形態です。自律型組織と管理型組織との違いは裁量権の大きさです。管理職でなくとも業務に対する決定権や裁量権を与えられることで、個々の責任感の向上にも繋がります。
一方の管理型組織では上下関係が非常に強く、権限の多くは上司が持っています。したがって個々の裁量なども自律型組織と比べて小さいので仕事のスキルもなかなかアップしていきません。自律型組織は個々の社員が権利を有することができますので、自発的に業務をおこなうことができます。結果として管理型組織で働くよりも自律型組織で働く方が多くのスキルを得ることができるといえます。

自律型組織で活かされる個性

自律型組織では業務に対する個人の裁量が多く、一人ひとりの個性を十分に活かすことができます。管理型組織とは違い上下関係に関係なくある程度の権限が個人に与えられていますので、自分の個性を最大限まで業務に活かすことが可能です。
そして自律型組織では、取り組んでいる業務できちんとした成果を出せるのであれば上司などに相談する必要もありません。したがって自分の個性がそのまま業務に反映される組織といえます。
また従来の管理型組織では、新たな業務などに取り組み実行する際には上司などさまざまな人の承認が必要で、実行までに多くの時間を費やしてしまいます。一方の自律型組織ではある程度の責任は個々に委ねられており、承認の手間も省くことが可能です。 

自律型組織で起こりうるデメリット

従来までの管理型組織では業務に対する意思決定は全て上司や管理職が担当していました。したがって会社の決定事項なども上司からの情報共有を待つだけで情報の一元化が簡単にできていたのです。一方の自律型組織では業務に関するほとんどの意思決定は個人でおこなうために、情報共有が希薄になりがちです。
特に、社員数が数百人以上の規模になると、意思決定数が急増するため正確な情報の伝達が困難になり、最悪の場合業務に支障がでることがあります。そのような事態を避けるためにも自律型組織導入時に情報一元化を可能にした情報共有ツールを活用し、情報一元化のための環境づくりが必須となります。

自律型組織に必要な要素

自律型組織に必要な要素自律型組織を形成すれば、個人の個性が存分に活かされ業務効率も大幅に向上していきますが、実際に自律型組織を形成するために重要な要素とは何でしょうか。まず最初に自律型組織を形成するために必要な要素として、組織のビジョン(価値観)への共感とバリュー(行動指針)の社員への浸透が挙げられます。
自律型組織形成には働きやすい職場環境を準備するのも重要です。自律型組織はそれぞれのモチベーション次第で企業の業績も大きく変わります。したがって社員にとって快適な職場環境を整えるのも重要なポイントといえます。また最適な目標設定も自律型組織には重要で、自律して業務をおこなうための最適な目標設定は重要です。
ここからはさらに詳しく自律型組織に必要な要素について解説をしていきます。

ビジョン・バリューへの共感

組織のビジョン(価値観)やバリュー(行動指針)を分かりやすくシンプルに言語化することが自律型組織の形成において重要です。しかし、ビジョンやバリューが適切でなく、社員からの共感を得ることができない場合もあります。その際には経営者などの企業のトップだけではなく社員と共にビジョン・バリューの作り直しを実施しましょう。そして社員皆が共感した後にしっかりと浸透させていくことが重要です。
社員同士が協力してビジョン・バリューを設定することで社内の連帯感も生まれ、職場の活性化にも繋がります。組織のビジョンやバリューに対して皆が共感し、浸透していくことで職場内のトラブルも減少し、社員にとって快適な職場へと変貌していくのです。

働きやすい環境

自律型組織では社員のモチベーション次第で会社の業績が左右されやすいので、働きやすい環境の整備が重要です。自律型組織では社員一人ひとりの数字面での成績を重要視するのでなく、全体のモチベーションが向上するアクションを心がけましょう。働きやすい環境を整備し、社員のモチベーションが向上すれば企業の利益も向上していきます。
例えば時間や場所にとらわれない働き方の採用や、円滑なコミュニケーションが可能な職場環境づくりを社員目線でおこなえばモチベーション向上にも繋がります。また社員に対してアンケートなどを実施し、働きやすい環境づくりに関するヒアリングをしていくのもおすすめです。

目標設定

自律型組織では管理型組織に比べ、最適な目標設定をすることが重要です。自律型組織は各部門が独立し業務を遂行しますので、管理型組織よりも明確な目標設定をしなければなりません。そして目標設定で重要なのは本当に自分にとって「最適」な目標を設定することです。
自分にとって簡単に達成できる目標ではモチベーション向上にはつながりません。反対に、達成が難しすぎる目標を設定しても目標達成の希望が見えずに途方に暮れてしまうかもしれません。社員のモチベーションを維持するためには、社員にとって「最適な目標」を設定することが重要といえます。

インナーブランディング手法で自律型組織を目指す組織開発

インナーブランディング手法で自律型組織を目指す組織開発インナーブランディング手法で、一人ひとりの社員が目指していく方向が共有され自律型組織の形成が促進されます。共通の価値観である「パーパス」を共有することで組織のサイロ化を予防し、部署・組織の垣根を超えた活動が促進され、柔軟な環境変化への対応が可能です。最近では組織がダイバーシティ化している企業も多い反面、サイロ化している組織も多いのが現状です。
今後活性的な自律型組織を形成するのであればインナーブランディング手法を活用し、社員が共通の価値観を持って業務にあたることが重要といえます。

組織開発がもたらす効果

インナーブランディング手法で組織開発を促進すれば社員のエンゲージメントが向上し、離職率の低下にも繋がります。社員が企業方針や理念への理解を深めることで、自分が取り組んでいる業務の意義を感じることができ、エンゲージメント向上が可能です。社員のエンゲージメントが向上すれば業務への前向きな取り組みや、離職防止が促進されます。
結果としてインナーブランディング手法を組織開発に活用すれば企業の人的資本価値が向上し、円滑な企業活動も促進されて企業の活性化に繋がっていくのです。

有効な施策は何か|コミュニケーションをとるには

組織開発を促進するためには、円滑な社内コミュニケーションをとることが重要です。社内コミュニケーションの手法には「メディアコミュニケーション」と「対面コミュニケーション」の2種類が主な手法として挙げられます。メディアコミュニケーションとはWeb社内報・社内SNS・イントラネット・社内チャット・社内YouTube・社内ラジオなどが主な手段です。
一方の対面コミュニケーションとは間接的なメディアコミュニケーションとは異なり、直接的な対話式のコミュニケーションのことを指します。個人面談・現場訪問・タウンホールミーティング・ワークショップ・社内表彰・クラブ、サークル活動・メンター制度・コーチング制度などが主な実践例です。対面コミュニケーションは直接対面式でおこないますので、お互いの考えなどが伝わりやすいのが大きなメリットといえます。

有効な施策は何か|タレントマネジメント

社員一人ひとりが持つ能力やスキルなどを経営資源の1つとして認識し、社員や組織全体のパフォーマンス向上のために採用、配置、人材育成に活用する人材マネジメントのことを「タレントマネジメント」といいます。組織開発でタレントマネジメントを活用すれば、社員一人ひとりが自分のスキルに適した業務に従事することができますので、パフォーマンスやエンゲージメントが向上します。
さらに採用に関しても入社した社員の特性を十分に考慮し、配属などを決定しますので新入社員のモチベーション維持も可能です。社員のスキルアップに伴い社内の業務効率も向上し円滑な企業活動が促進されていくことからも、組織開発においてタレントマネジメントは重要な事項の一つであるといえます。

有効な施策は何か|トップダウンメッセージ

会社の朝礼や定例会議などでトップダウンメッセージやMVVなどをメッセージ化して動画配信するのも組織開発に有効です。配信時はひたすらメッセージを読み上げるのではなく、言葉に強弱をつけて自分の熱意や考えがしっかり伝わるように工夫しましょう。
動画ならではの効果を駆使して出演者の熱意が伝わる動画作成をすれば、社員一人ひとりに理念などが浸透しやすくなり組織の力も強くなります。ライブ配信・オンデマンド配信などの動画配信方法がありますので、自社に適した配信方法を活用すれば組織開発にも有効です。

動画活用が組織開発を促進する

動画活用が組織開発を促進する動画を活用すれば、紙やテキストだけでは伝えることができない思いや人柄なども伝えることができます。そして理念などが浸透しやすくなり、結果として組織開発を促進します。また、動画を活用すればさまざまな情報を集約することができ、効率のよい情報伝達が可能です。
動画作成時に自分の考えや理念をしっかりと反映させたメッセージ性が強い動画を作成・配信することで組織開発も促進されます。

動画制作には専門的な技術が役に立つ

組織開発には動画作成がおすすめですが、クオリティの高い動画作成は自社での作成は困難な場合が多いです。動画作成を外部発注すればクオリティの高い動画を作成できます。クオリティの高い動画を配信すれば社員に理念などが浸透し、組織開発も進んでいくでしょう。
また、プロに動画制作を依頼すれば、撮影から編集まで一貫して制作してくれますので専門的な知識が必要な撮影や、編集の準備も全て任せることができます。さらに広告映像で実績のあるプロに依頼すれば、企画の立案から広告映像のノウハウを活かした動画を作成可能です。
そして動画作成をプロに依頼すれば、外部の視点から自社の魅力を発見してくれます。作成依頼時は課題整理から動画制作、納品までワンストップで対応できる会社がおすすめです。

インナーブランディングを検討される方へ

インナーブランディングを検討される方へ

動画を利用すれば効率的にインナーブランディングが推進され、組織開発も順調に進んでいきます。しかし、動画作成は特別なスキルや設備なども必要ですので、自社のみで制作するのは大変な作業です。
動画制作会社の選び方としてはコンサルが得意、イベントに強いなど、企業ごとに強みがあるので、課題やステージに合わせて相談先を選定すると良いでしょう。 シースリーフィルムはテレビCM制作を核として培ってきたアイデアやクリエイティブの力を応用し、インナーブランディングを目的とした映像やデジタル施作などにも取り組んでいます。 社員へのコミュニケーションに映像を用いることで、エンゲージメントを高める効果が期待できます。 課題整理からコンテンツ制作までワンストップでサポートいたしますので、ぜひご相談ください。

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