荒川:
屋外スポーツ競技のCMをレギュラーで担当しています。ロケ撮影が多いので、最初に想定していた香盤(スケジュール表)で撮影が進むことはまずありません。当日の天候を見ながら、臨機応変に撮影順を組み直さなくちゃいけない。突発的なアクシデントに対応しなくてはならないこともある。その度に立ち止まって考え込んでしまうと撮影が滞ってしまうので、瞬時に判断して決定するの繰り返しです。
荻原:
食品のシズル撮影※があるCMに長く携わっていました。食材はフードスタイリストの方が調整しますが、その周りに置く食器や飲料などは現場で判断して選ぶことが多い。さまざまなリクエストに応えられるように、コーラ、ジンジャエール、オレンジジュースなどさまざまな色の飲料を揃えて、グラスも異なる形のものを用意しておき、撮影がスムーズに進むように準備をしていました。
荻原:
選べるセットメニューのCMで、複数の料理を複数の組み合わせで撮影をする現場がありました。撮影準備期間が十分になくて「全部の組み合わせを撮りきるのに4日かかる」と冗談が飛び交うほどピンチだったのですが(笑) そんな中で事前に作成した料理の早見表がとても役に立ちました。こことここさえ撮ればあとは合成という判断が現場でパッと見て判断でき、大幅に撮影時間を短縮できました。
※視聴者の五感に訴えるように被写体の一部や全部を強調して撮影すること。